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ハノーバーメッセCeMAT 2018 調査レポート(前半 2/2)

 

さて、ハノーバーメッセCeMAT 2018 調査レポート(前半 1/2)ではメッセ会場の視察レポートをお伝えいたしました。今回はドイツの複数企業の最新運営状況調査レポートをお伝えいたします。

 

4-2-2.倉庫内自動ロボット関連:

今回のメッセで目立っていたロボットは、荷物の自動積み付け/積み降ろしロボットのデモであった。

人的作業の負荷が一番かかるところでもあり、工場や倉庫の無人オペレーションが進んでも、サプライチェーン上のボトルネックとなることから、各社より実用的なロボットを開発し、展示している。

 

 

 

Copal社は、本格的に市場に進出してまだ5年程の大変新しいオランダの会社。

ただ、この2年程でヨーロッパ、アメリカに同社のコンテナアンローダーC2タイプの機械を10台近く導入済み。

欧米においてその需要は益々増えてくると期待されている。

 

また日本においても、少子高齢化で労働人口が減少していく中、コンテナから荷物を積み下ろす荷役は、作業員にとって大変な負担を強いられるものであり、高効率、高品質で最終的には大きなコストセーブに繋がるであろうこの種の機械の導入は、今後必要不可欠なものとなると考えられる。

 

 

アンローダの運転席がトラックの外付けのタイプ

クランプ用冶具は様々な種類を保有している(グリップ型、バキューム型など)。

 

ロボットタイプ(ロボットがトラックのコンテナ荷台開口部外に簡易設置されて作業するタイプ)

 

Copal社アンローダ(アンローダC2U)の特徴は、様々な種類のクランプ用冶具を揃えているだけでなく、スピーディーな積み下ろしが可能。

産業用ロボットのコントローラーを提供しているソフトウェア会社のMUJINも同様のアンローダマシンを作っているが、ロボットアーム式で一つ一つを下すので、時間が掛かり尚且つ上部に積まれたカートンは取れないという特徴がある。

 

一方、Copal社の機械は作業開始前にコンテナ内をレーザースキャンして積み荷の状態を把握して、それをコンピュータが把握、どういう手順で積み下ろすかを瞬時に判断する。そのため、操作はほぼ全自動とのこと。マニュアルで操作する必要がある時があれば、操縦席でマニュアルでも操作ができる。

(注:上記Copal社アンローダの特徴に関しては、帰国後Copal社日本代理店に確認)。

 

 

4-2-3.その他自動認識技術関連ソリューション:

監視用レーザーによる侵入防止装置デモ(SICK AG社)

 

作業員がロボットへのアクセスに対してレーザで感知し、段階的に警告を鳴らすためのソリューション。

ロボットだけでなく、フォークリフトやAGVなどの移動物へのアクセスコントロールを行う。

 

作業者のIDを読み込むRFIDリーダライタ。侵入可否の判定を行う。

SICK AGは、1946年にドイツで設立された。約50の子会社、関連会社および代理店を世界中(日本含む)に展開。2017年度、全世界9,000人以上の従業員を雇用し、約15億ユーロの連結売上高。

ファクトリー、ロジスティクス、プロセスオートメーションに至るまで、センサ技術の領域をカバーする。

また、ドイツインダストリー4.0のセンサー領域での唯一の主要コンソーシアムメンバーでもある。

 

プロジェクションマッピングによる物流現場の作業支援システムデモ(パナソニック社)

 

プロジェクションマッピング技術を活用して、配送センターなどの物流倉庫の仕分け用

コンベヤに流れてくる荷物に、リアルタイムで仕分け先に応じた色や矢印、数字などを投影する。

これによって、物流知識がなくものや、文字が読めない外国人でも、短時間で現場で作業に従事することが可能となる。

物流センターや配送センターなどは荷物の仕分けなど人的作業が多く、昨今の通販ビジネスの拡大などによる物流量の増加で人手不足が大きな課題となっている。

 

スポットライト型プロジェクター、3D(3次元)センサー、バーコードリーダーなどを仕分けコンベヤ周辺に設置する。

 

作業員が視覚的にわかるように画像を荷物上面に投影する。

荷物を追跡して投影しているので、荷物が止まれば映像も同時に止まる仕組み。

コンベヤ入口で荷物のバーコード情報とサイズを紐づけて登録。

コンベヤに流れると、センサーでサイズを感知して荷物を特定して投影する。

 

メリット:

①作業員はラベルの住所や番号の目視確認が不要。結果コンベヤスピードを上げることができる。

②当日の物量が変わる場合でも、少ない人数で物量に応じて平準化して作業を行うことができる。

③直感的なピッキング作業ができるため、日本語が不慣れでラベルが読めない外国人作業員の活用を拡大することができる。

④将来的には、荷物に投影した矢印や数字や文字などの画像をロボットが画像認識する技術と組み合わせることにより、人とロボットが共同作業するラインの構築も視野に入れることができる(無人化ピンキングヤード)

 

(参考文献:日刊工業新聞記事)

 

                                   

 

(感想)

今回視察したハノーバーメッセCeMATは、一般産業とロジスティクスを主体とした展示会であることから、IoTやビッグデータ活用を主体とした展示よりも、自動積載積み下ろしロボットや、完全無人化フォークリフト、無人化倉など、機械化による省人化、無人化をテーマにした展示が多数見られました。

これは、インダストリー4.0の進化に伴って実現が期待されている「ロジスティクス4.0」に向けての動きと考えられます。

日本でも昨今、若年層を中心に工場や物流センター等の現場に人材を呼び込みにくくなり、また、今まで活躍してきた匠と言われる職人作業員の引退もあって、各企業とも省人化、無人化への道を模索中でありますが、今回の見学を通じて、これは日本に限らず、ドイツをはじめとするEU全体のグローバルな課題であることを認識した次第です。

 


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