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AI/IoTの商売 – 2

前回の振り返り

前回のコラムでは、以下のようなことを申し上げました。

・ITと現実社会との融合が進んでいる今、「現場発のボトムアップ」でAI/IoTの商売を考えていけば、欧米企業と違う土俵で戦うことができる

・AI/IoTの商売を考える際、以下のような思考軸が大切になる

-人手がかかっているところを置き換えられないか
-まだ目の届いていないところはないか
-まだ繋がっていないものをつなげて便利にできないか

 

商売を始める上での障壁

ところで、AI/IoTの商売を始める上で、日本には大きな障壁があります。

それは、「ユーザー企業にITエンジニアが足りない」ということです。

以下は、日米の社内SE比率を表したグラフです。

・「ユーザー企業IT技術者数」は、いわゆる「社内SE」です
・「ITサービス企業IT技術者数」は、いわゆる「SIer」です

 

独立行政法人 情報処理推進機構「グローバル化を支えるIT人材確保・育成 施策に関する調査」 概要報告書 2011年 3月

 

米国では70%以上のIT人材が、ユーザー企業に属する「社内SE」ですが、日本ではその比率がほぼ逆転しており、75%以上のITエンジニアが、ITサービスを提供する側の企業、いわゆる「SIer」に所属しています。

最近の統計を見ても、日本の傾向に変化の兆しは見られません。

独立行政法人 情報処理推進機構「IT人材白書2017」(調査年:2016年度)

 

SIerはどうしても「システムを作ることが決まったらご連絡ください」となりがちですが、その前のアイディア段階からITエンジニアを加えないと、現場からの構想をシステム化して、商売に落とすことが難しくなります。

 

ユーザー企業におけるITエンジニア不足に対応するには?

「現場発のボトムアップ」でAI/IoTの商売を考えるとき、ITエンジニア不足はどのように解消すれば良いのでしょうか?

月並みのことしか申し上げられなくて恐縮ですが、以下の正攻法が一番の近道だと、私は思います。

・ITエンジニアを雇用する

AI/IoTを活用できれば、業界内の序列を変えるような商売を生み出すことも可能ですので、成功時の投資対効果を考えれば、しっかりと投資を行うべきでしょうが、昨今のIT人材不足を考慮すると、IT人材への投資タイミングとしてはあまり良い時期ではありません。

 

そうなると次の手としては、消去法的に以下が挙げられます。

・商売の相談ができるSIerとつながること

・できれば、商売が得意なSIerとつながること

ITエンジニアとしても、システム開発のスキルに加え、コンサルテーション能力やビジネスセンスを鍛えなくてはならない、という意識が高まっており、喜んで相談を受けるSIerは少なからず存在します。

個人的には、ユーザー企業とSIerが、案件の構想から運用保守までを共に走る、レベニューシェア案件も増えてきている気がします。

まずは身近なSIerに「話だけなんだけど・・・」とアイディアをご相談されてみてはいかがでしょうか。